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お知らせ  2008.12.31

目を覆わんばかりの更新頻度にも係わらず、お出でいただき、ありがとうございます。
そして本年も、ネット上で、また、リアルでお世話になった皆さんに感謝と陳謝を!!
重ねて、ありがとうございます! そして申し訳ございませんでした!(汗)

自らを省みると、下書き記事を幾つも抱えての年越しという何とも情け無い事態です。管理人のダメダメっぷりをよく表しているとも言え、苦笑するばかりでございます。
それらの仕上げに加え、2008年の偏愛作品(ベスト10)については年明け(7日前後?)を予定しています。正月休みは年寄りの相手をしながら頭の片隅で選定作業を行なうことになるでしょう。
そんなんで大丈夫かって?いや、そんな楽しみでも無いと、“精神の荒行”(in盆と正月)は乗り切れないんですよ。「発展途上国に来たと思え」という先達の教えもありますしね……(遠い目)。

元来の怠け者で粗忽モノで鳥頭の三重苦ですが、来年もゆるゆると楽しんでやっていきたいと思っております。どうか宜しくお付き合いくださるようお願い申し上げます。

ではでは、皆さま 良い年をお迎えください。


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『刺青の男』ショックでどうも感度が鈍ったというか強烈な光に目が眩んだというか。
直後に読んだコミック作品が頭の中に入っていなかったことに気付き、この二冊を再読した(*)。
『僕のお兄さん ②』と『悪魔とキスをする前に』。

先ずは『僕のお兄さん ②』(今市子)。
今市子さんは大好きな作家だし面白いんだが、続きものの場合はラストまで読まないとどうもすっきりしない。鳥頭にとってはピースが全部はまって全体像が眺められないと何の絵だか分からないのだ。同作者の『B級グルメ倶楽部』は一応単行本ごとにひとまとまりしているので大丈夫なのだが。
この巻もあらすじ自体はあっさりしているのに、仕掛けがバラされては仕込まれてと、中々ややこしい(私だけですか?/涙)。完結してからゆっくり通読したい。でもそれはいつ?

作品内容とは別に、私が参ったのが異母兄弟・彰人の言動です。全然ついていけなーい!
すんげー自己チューで子供(内面)のくせに保守的で、目の前の真実を見ようともしないので見えない。現実にもいるけど私にとっては数学や物理よりも理解し難い億万光年彼方の人です。こういう人とは一体どうやって付き合ったらいいのでしょう(実際、周囲にいるんですがこちらはれっきとした大人です)。
こんな人と突然兄弟になってしまった(正確には対面した)聖くんの戸惑いやいかに!?
聖くん、がんばれ!と心よりのエールを贈るのでした。いやホント教えて欲しい……。

地味な存在ながら作品の完成度は高いと思うのが『悪魔とキスをする前に』(神楽坂はん子)。
皆がニッコリするようなハッピーエンディングとは一味違うビター・テイストなので、評価がまちまちなのは仕方ない。私はこの作品が大好きですが。
ところで以前より、個性派揃いのBLコミック作家の中でこの人の作風は異質だなーと思っていた。
イチャイチャLOVE LOVEしていてもベタベタしていないサッパリ感があり、作品全体で見ても、一部が突出or暴走しない抑制された物語の世界を構築している(割りと淡々と話が進むといった方が分かりやすいか/汗)。煽るだけ煽って物語を盛り上げ、読者大感動ーっ…みたいな事をあえて避けているのではないか
登場人物にしてもそうだ。いわゆる“萌えキャラ”に、どっぷり浸かって作品を描いてない。キャラクターに好きなタイプが投影されることがあってもあくまでも設定の一つで、好きなキャラに引き摺られて話を壊すようなことがない。かといってキャラを突き放している訳ではなく、傍らからそうっと見守っている感じ。
小説でいうと、たけうちりうとさんが似たタイプじゃないかと思う。
こういうタイプ(作品)のものだって決して平板とか一本調子というわけではないのだけれど、ピンと来ないという方には物足りないんだろうなとも思う。それはよく分かる。エンターテインメントとしての王道は、映画やドラマなら大音量で盛り上がり涙に咽んで或いは笑いながら幕を閉じるって方だもの。
でも本作みたいな話はいつまでも心の何処かに残っていて、思い掛けない時に甦り胸を締め付けるのだ。そんな作品もあっていいじゃないか。

私は雑誌を小まめにチェックしていないので各誌のカラーの違いが余りよく分かっていないのだが、
「この話がディアプラスに掲載されて単行本まで出たのはスゴイこと」
とは友人の弁。この『悪魔と~』といい、単行本の描き下ろし部分とはいえ『刺青の男』といい、“絶対ハッピーエンディング”のBLの不文律にも変化が訪れているのではないだろうか?と言うのだ。
かつてのJUNE作品も細々とだが復刊されだしているし、本当に変化の風が吹き出しているのだろうか。それは良い変化なのか悪い変化なのか。
BLが“LOVEファンタジー”であり、女子(一部男子)の“癒しグッズ”でもあることは間違いない。ゆえに基本的にはハッピーエンディングであることが好ましいと思うのだが、それに縛られる余り作品が台無しになることは読者としても耐え難い。とにかく面白いものが読みたいのだ。
新たな良品・佳作を生むことの一助となるなら私は変化も悪くないと考えているのだが、さて風は本当に吹いてきたのでしょうか。


(*) この記事、10月末頃に書きかけたまま埋もれていました。だらしがなくて恥ずかしい。
    まだ“風”は分かりませんね。


BL関連話  2008.12.19

それでも夫婦!?と言われるかもしれないが、私とオットの趣味はことごとく合わない。
とは言っても全く重なるところがなかったらお付き合いの継続は難しいわけで、交際の初期から互いの落ち着くところ、妥協点を探しながら今までやってきた。
最初に、モメにモメたのが映画デート。
互いに観たいもの観たくないものを譲らず、情報誌を見ながら延々「これは?」「イヤ」「じゃ、こっちは?」「えーっ」「じゃあ、どれ!?」「これがいい!」「それは絶対イヤ!」……。
今そんなカップルを見掛けたら(いつまでもやってろ…!)と毒づくとこですな(笑)。
で、そこから幾星霜経っても趣味というのは急激に変わるものではないので、未だにTV番組でモメます。いつまでも若い、というより進歩が無い!お恥ずかしい限りです……。

さて、或る週末の昼下がり。 珍しくちょっと時間があったので一緒にTVでも観ようか、しかし例によって一緒に観られるプログラムがあるのか…などと番組をチェックしたら『あいぼう』(←本当は漢字のタイトル)がある!これなら互いにOKというわけで円満に観始めたのですが……。

タイトルを見て、二次創作(妄想)をご存知の方は「ははーん…!」と思われるかもしれませんが、私は主役の二人でやおい妄想は致しません(二次のサイトをウハウハ喜んで読んだことはある)。
しませんが、この番組に時々登場する“Pるいーたー”氏には彼が初登場した時の内容を思い出してしまい、ふんがー(鼻息)となってしまいます。邪な眼で見ているせいか、地味目の役者さんなのにミョ~な色気を感じてしまうのです。間違ってますよね、すみませんすみません!(汗)

果たして…、Pるいーたー氏が登場する話だった!
内心(ぅああ…)と悶えながらもソファに座るオットとは距離を取った椅子に座って観ておりました。
ドラマも中盤に差し掛かった頃、CMが入ったところでオットが
「ニコちゃん、今 もえてるだろ?
へ?
「もえてるったって火がボウボウの“燃え”てるじゃないよ? 萌え~の“萌え”てるだよ!?」
ななななな何を言い出すんだ、この男は!?
「さっきから眼鏡の男が登場するたびに萌えている!!

いやあああああああーーーーーーっっっ!!!

…………何の為に隣りに座らず、普段と変わらぬように振舞った(つもりだった)のか?
それは、“機を織る姿は絶対に見るな”と注意した鶴同様、ハダカの私を見ないで!!って気持ちがあったからだと思う(この場合のハダカとは“見られたくない姿”くらいの意味です)。
それにしても何でバレたんだろう? おかしなポーズとか動作をしていたんだろうか?(挙動不審)
「ううん。何かね、出てた」
出てたって、何が?
「オーラっていうか、熱っていうか。こう、モヤ~っと」
そんなもんが見えるのか!? はっ!表情? 表情じゃないの!?
「表情っていうより……やっぱりオーラだよ。 オーラみたいなもんが滲み出てた」

私にそんな通常とは違うものを発生させる力があるなんて知らなかったよ!
っていうか一体カラダの中で何を醸しているんだ? これも腐の力?
すっかり動揺した私を置いてストーリーはどんどん進んでいき、気がついたらラスト。 私の一番の萌えキャラ“Oのだこーけん”と“Pるいーたー”氏が、“Uきょう”さんを巡っての鞘当てめいた会話を交わしているではないか!
ああ、また私から何かが大量に発生してる~~~!!!
そしてそれを止めることが出来なーーい!(泣)

こうしてドラマは終わりました。
おかしな事に、最初から観ていたにも関わらずストーリーが全く思い出せません。
いやホントにどんな話だったっけ?
腐女子バレしているのは“物凄くラク”な反面、時には“消し去りたいほどの恥辱ぷれい”となることもあるのです。 何事も一長一短ある。
人生また一つ勉強になりました。


11月のディアプラス文庫のラインナップを見て「松本さん祭りデスか?」と呟いたのは私一人ではないはずだ!
そんな松本さんの中でも名前のインパクト大、何となく「イラスト慣れしてない?」と思わせる初々しさもあって気になっていた松本ミーコハウスさん。新刊が出てもしばらく迷っていたのだが、tatsukiさん@la aqua vitaの記事に背中を押され購読しました。雑誌から追い掛けていた方には「遅っせーよっ」とお叱りを受けそうな出遅れっぷりですみません(記事にもなかなかまとめられなくてすみません…/汗)。

 『恋のまんなか』 松本ミーコハウス (大洋図書)

【こんなお話】
内気な優等生の一之瀬司は、密かに同級生の松原千歳に想いを寄せていた。だが、ある日、その気持ちを本人に見破られ、無理やり告白させられてしまう。
松原のアパートに連れていかれた一之瀬は、言われるままに松原と体を重ね……
どうしようもないほどのさみしさを抱えた少年たちの行く先は?―――

<ネタバレしています>

有名進学校に落ちて公立校に入学したものの、一人も親しく話せる相手がいない一之瀬。
彼が密かに魅かれている松原もまた、安寧な場所の無い少年だ。連れ込まれたアパートの荒涼とした部屋はそのまま松原の心象風景のよう。
甘酸っぱい青春ものならここで孤独な二つの魂は相寄り…となるが本作は違う。とにかく全編にひりひりした空気が満ちており、甘さはその奥底に隠されている。

始めのうちの二人の関係は一方的なもののように見える。松原がカミングアウト出来ない一之瀬に付け込む形で関係を結び一貫して支配者の態度を取るのに対し、一之瀬は情けを乞う立場に甘んじるからだ。更には松原に誘われるまま家を出てしまう。だがそれは、あくまでも表面的な事だ。
自分ではどうにも出来ない状況に苛立っている松原。
そんな松原に自分が与えられる全てを与え続ける一之瀬。
一之瀬には“ひたすら与える”という母性のような側面があり、何をされてもどんな時でも松原を許し愛す。それは一之瀬を自分に都合のいい道具としか思っていなかった松原にも変化をもたらしていく。
この辺りの描写が、明治カナ子さんを思い出させる意味のある“えろ”であることが素晴らしい。
BLにおいて今や“えろ”が重要な要素の一つである事に異論は無いと思うが、“意味ある”ものは圧倒的に少ないからだ。

もう一つ、この作品を語る上で欠かせない要素が彼らを取り巻く家庭環境だ。
話もキャラクターも全く違うし、かなり“アダルト・モード”(前述のえろ増量)になっているが、これはもう一つの『リトル・バタフライ』(高永ひなこ)だと思った。
但し、松原のみならず一之瀬も恵まれた環境にあるわけではなく問題を抱えており、この点が『バタフライ』とは大きく違う(痛さも増量…)。
そんなこんなで、二人の出会いから逃避行に至るストーリーと繰り返されるせっくすに、古い青春映画を連想してラストがどうなるかビクビクしながら読んだのだった(何しろ最近のBLは油断がならないので)。
結果として、オトナとコドモのあわいにいる彼らの青春逃避行は痛くて切なくて哀しいけど、決して絶望的な未来を目指すものではなかった。
ああ、JUNEではなくBLで本当に良かった!(彼らの未来に幸多かれと祈ってしまう読者にとって有り難いSSも有り)

「今年はコミックの当たり年じゃないかしら」とは、お友達のHさんのお言葉。
確かにニューカマー、新人(初単行本)にアタリが多く、読書量が激減している私でさえ充実感があった。この本もまた、読んで良かった!と思わせる力を持っていました。
ちょっとクセのある絵柄ですが、とにかく読んでみて!と言える作品です。 オススメ!!


お知らせ  2008.12.13

管理人が応援しております<マグロ大漁旗シリーズ>も解禁して早や一週間を過ぎました。
お読みになった方より早速のご好評をいただき我が事のように嬉しいです。
ですが、何としたこと!わたくしも執筆陣の一人と勘違いされていらっしゃる方がおいでになることが昨日、発覚いたしました。とんでもないことでございます。
ハッキリ申し上げますが、わたくしは応援しているだけ部外者でございます。
いくらお遊び企画が好きでも、自分のブログさえ ろくに更新できない状態で参加できるはずがありません。<大漁旗シリーズ>が面白い、楽しいと感じられたら、是非、その感想はUnit Habaneroさんへお願いします。こういう遊びは好評、応援があるとより一層(作者、読者とも)楽しくなるものです。
以上、よろしくご認識いただきたく、お知らせいたします。

* 尚、認知期間は経たとしてバナーの貼付位置を移動しました(「リンク」の上)。
  こちらもよろしくご了解ください。

【閑話休題】
善さんも益々楽しみなんだけどさあ…。
研究一筋で、うっかり(世間で言うところの)適齢期を過ぎちゃった理系オヤジの遅い恋物語とかを、読んでみたいよ。ぎこちなくて、もどかしくてジレジレ、きゅんきゅんしちゃうようなやつ。きゃっ!

それから、Nーべる賞受賞者の個性豊かな面々を見ていて、「理系オヤジってキュート」と改めて感じました(某企業のあの人もいいキャラだった)。
現実にお付き合いしたいわけではなく、こそっと観察していたい(笑)。
コミックでも小説でも構いません。草臥れたオヤジでも欲望ギラギラでもゆとりと貫禄タイプでもない、キュートでお茶目な新しいタイプよ、来い!!
こちらはケラケラ笑えてほろりとさせられるコメディ希望。
……欲張り過ぎでしょうか?(汗)


遊び、それもお馬鹿な遊びであればあるほど全力で遊び倒したモン勝ちではないでしょうか。
そんなワケで【或る企画】のバナーを張っています。私はひっそり応援するだけだけど、死ぬ気で滑れじゃない、遊べ!とエールを送っとこう(笑)。
トンチキも同様です。半端なトンチキは苦笑するだけ。やるなら徹底的に、圧倒的な勢いで全てをなぎ倒す!くらいでないと駄目です。でなければトンチキの存在意義などどこにあるのでしょう。カモン、俗世の常識を打ち砕く強力トンチキBL本!!
そんな私にトンキワの神さまから一足早いクリスマスプレゼントが届きました。
  『胡蝶の誘惑 -アーサーズ・ガーディアン Unit Vanilla (SHYノベルス)
これだよ! 半端なトンデモ本や“ちょっと面白い”くらいのBLが読みたくて<ムダに贅沢ユニット>の本を購読しているわけではないのだ。
ただし、これが“誰が食しても美味しいものか、どうか”はです。
かなりの珍味であることは間違いなし!くさやみたいなもの、だろうか。

【こんなお話】
「あなたはこの幸運を受け入れた方がいい。ほんの数時間で苦しみから解放される」
製薬会社ヨーゼアに勤める叶野史生は、妄想癖のある熱心な研究員だ。
ある秋の夜、いきなり見知らぬ外国人が家を訪ねてきた。褐色の肌に端整な容貌の彼、グレッグ・メイヤーは、初対面にもかかわらず、叶野の持病を自分に治療させるよう主張してきた。
いったいどうして? わけがわからず怯える叶野をグレッグはなんとか説得しようとするのだが、叶野が偶然つくりだしたある薬のせいで事態は思いがけない展開になり……!?
傷つきやすい大人たちが手に入れた真実の愛とは!?―――

1巻のあとがきでの「コメディ」発言に惑わされましたが、このシリーズをコメディとするのはやはり無理があると思います。御託を並べるのも煩わしいので例を挙げるなら、近作でコメディと太鼓判を押せるのは榎田さんの『交渉人は疑わない』。楽しく読めてホロリとさせる、これがコメディだと思います。
前述したとおり、このシリーズはトンチキと考えるのが一番落ち着くのではないでしょうか。但し、トンチキとしての出来がいいか悪いかはまた別の問題ですが。

さて、今回の主人公・叶野(受)は仕事も出来るし心根も優しい外見も上々、といいこと尽くめのようでいて、実は頭のねじがゆるんでいる或いはイッちゃっていると表現したくなるような人物です。
更に医師としての使命感もあり、まともな常識人然としたグレッグ(攻)も初対面でいきなり「尻の病気で苦しんでいるだろう」と言い、「あなたの手術をするためにやってきた」と言い出す始末。
おいおい、文明人なら社交術というものがあるだろう。それとも、ミッションと途上国での仕事の繰り返しで当たり前の人付き合いが出来なくなっているのか?とツッコミたくなるような初対面。
こんなやり取りで二人の仲が始まるは、この後もひたすら“ありえない”、“おかしい”のオンパレードだはで、冒頭でトンチキ・ワールドに入国し損ねた読者はアレヨアレヨと置いてきぼりを喰らうことに。無事に入国出来た者だけが溢れるトンチキ魂とトンデモ発想の怒涛の連続力技を楽しめる仕掛けになっているのです。
しかし、これハードルが高過ぎる! ついていけない人が多くても不思議には思いません。
何せ通常のトンチキとは違い、ハバネロを大量投下したかのような辛口なんです。

私がふだん愛しているトンチキはどこか陽気な気分をはらんでいる、追い詰められた状況でも「なんとかなるさ~」的な理由なき安心感が作品世界を覆っていると感じられます。
これはたぶん作者がトンチキ作品を執筆している時の「あらら、どうしよう?まあいいや、いっちゃえ~、やっちゃえ~!」という気持ちの反映ではないかと推測しているんですが、どうでしょう?
ところが本作ではそうした能天気なまでのハッピー感が無い(ハッピーエンディングではある)。
更に“ありえない”、“おかしい”のネタがことごとく人を引かせる方向を向いている上、キャラの描き方に容赦が無いんです。たとえ主人公といえど気持ちの悪い部分はきっちりキモく、人間の嫌なところ滑稽なところもそのまま出す。夢の世界BLでここまで描くのは異端です。たぶん作者は木原音瀬さんではないかしら……。

もう一つ作者の力技を感じる点があります。
一・二作目では、こんなトンチキな組織のミッションでカップリングをまとめるのは無理!とばかりに二人きりになる状況で話を進めましたが、本作では他者の介在もあって二人の仲は進展するのです(くっつくのを応援したということではない)。
お互いしか視界に入らないわけではない二人が様々な“ありえない”、“おかしい”を踏み越えていかに結ばれるかを知るには読破するしかありません。
しかし相手は極北の地に立つ孤高のトンチキ本。トライするか否かはよくよくお考えの上でどうぞ。
そして私の目下の興味は、ここまでやっちゃった後の四作目の担当者は何をやってくれるんだろう…ってことです。正直なところ同情を禁じえません。
○○センセイ頑張れーと、こちらにもひっそりエールを送ります。


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