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年末に教えていただき、早速読んだ『羽衣ミシン』がたいへん良かった小玉ユキさん。
もう一冊の『光の海』(初単行本)も捜したのだが、私の行く先々で売り切れているではないか!
涙ちょちょぎれる(古っ)が、しかし、BLと違って有り難いのは店員さんに在庫確認が出来る(笑)。
そうこうするうちに新刊の『マンゴーの涙』が出たのでこちらも購読する。ウン、良かった!
初期短編集ということで、まだつたない部分もあるけど、自分の世界を持っているのが分かる。
こうなると益々『光の海』が読みたくなり、久々に密林くんに尋ねたがこちらも「アキマセン」との答え。地元大手の在庫も確認したがこちらも「取り寄せ」、更に焦りが募ったところでフト天啓がひらめく。
「そうだ、“ぶんぶん”だ!」
大手コンビニを利用したこのシステムは1冊でも送料が掛からないのが大変宜しい。果たして在庫はあった(涙)、2~3日で到着。もりもり読む。
………おのれの内なる声を聞け。 「Don't think, Feel!」
実はワタクシこの本の新刊時、店頭で手に取って見ているのです。何だか気になる、物凄く気になる。
素直に自分の欲求に従っとけば良かった!自分のバカばか馬鹿ーーっ(泣)。
ものスッゴク良かった、大変面白かったです。非BLでもOKの方なら『光の海』、『羽衣ミシン』二作揃って超オススメ!!“大人の少女まんが”です。

このうち『光の海』は
―――どこでも見掛けるわけじゃないけど人魚の存在は当然のこと、とされている以外は私たちの世界と大差の無い世界。そこで人魚と人魚に接したごく普通の人々との交流を描いた連作短編集―――
全部で5編の全てがいとおしい。が、同士ならチェックするのはやはり「波の上の月」でしょう。
【こんなお話】
学生時代、共同生活をしていた友人を訪ねて遠い島までやってきた女性・さき。
その島には少年の人魚たちがおり、同性だけの集団で過ごした子供時代に別れを告げ、もうすぐ外洋へ出て行くという。誘われて、夜の海で彼らが行なう交尾の練習を見に行ったさきは一人の少年のまなざしに強い印象を持つ。もしかしてあのこは……。

波の上に腰をくっつけあってのジャンピング・シーンはびっくりだが、彼らが屈託無く笑っているのでえろいワケではない。むしろ静かなキス・シーン(練習の一環ね)と一人孤独な眼をした少年人魚の色っぽさにクラクラする。そう、彼は……ということです。
お断りしておきたいのは、この一編だけがこの作品の“売り”ではないということ。
単行本二作目となる『羽衣ミシン』でもいえることですが、ファンタジー要素をありきたりな日常に違和感無く溶け込ませるほのぼのとした世界観と、人の持つ様々な感情の機微を、甘辛含めて描き、すんなり読ませてしまう上手さがあります。
作品の世界がしっかりと出来上がっているので話の流れにスムーズに乗れるのです。気持ちよくお話に翻弄され、人の心のときめき痛み喜び悲しみ切なさ、時には暗い部分も含めて味わえます。それでいて読後に嫌な気分は残らず、美しいものを見た心地になります。ファンタジー要素が入ってるせいかしら、とも思ったのですがちょっぴりシビアな内容の『マンゴーの涙』表題作でも清々しさが残るので、これは小玉さんの特質なのかもしれません。
お話の良さばかりを連ねましたが、絵もいいです。
華麗な絵柄ではないけどお話の雰囲気にあった上手さがあります。特に屋外の情景は素晴らしい。
冬の川べり、工事現場に降る雪、凍った湖、海岸、夜の海、『羽衣ミシン』でラスト近く主人公が見る一面のタンポポ、「川面のファミリア」(『光の海』収録)ラストの花吹雪舞う川面のシーン。
まざまざと思い浮かぶ情景描写にうっとりしました。

小玉さんは2000年のデビューだそうで、単行本が出るまでに時間が掛かってしまいましたがこれもゆっくり熟成の時を待っての売り出し、と考えれば良いのかもしれません。
まんが好きな人間にとって、少女まんがでは久々に登場した期待の作家さんとなりました。
教えてくださったHさんに深く深く感謝。今後がとっても楽しみです。



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