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唐突ですが、私は昼メロBLが大好きだっ!
いや、大声で叫ぶようなことじゃないけどさ、好きなんですよ。
想い合う二人が様々な障害を乗り越えて結ばれるとか、私はあの人に相応しくないとグルグル悩みまくって逃げ出す受(攻)追いかける攻(受)とか、行動や言動がすれ違いまくってドツボに堕ちていく二人、とかね。
不思議と本物の昼メロには惹かれないし魅かれない、男女じゃ駄目なんです(分析すれば何かが見えてくるのは分かっているけど、今日の本筋から逸れるので割愛)。
それにBLだとハッピーエンドだと分かっているので安心して、♪私は不幸だ~♪独りは寂しい~といった泣き節を堪能できます!いやあ、本当にいいジャンルだ(笑)。

最近の作品では『いつわりの薔薇に抱かれ』(英田サキ)がひと時の憂さを晴らしてくれる良品でございました。<以下ネタバレ有り>
この“ひと時の”ってところがポイントですね。泣いて泣いて泣きまくってしばらく引き摺ってしまうような感動大作はもちろん有り難く嬉しい作品ですが、そうそう現れるものでもないし、ましてや作家さんも簡単には生み出せない。また毎日そんな作品を読んでいたらこっちの身が持ちません。ホンの一時甘く切ない気分を味わせてくれるライトなメロドラマ、そういう作品があってもいいと私は思います。

さて、この『いつわり~』のCPは“英田さんお得意の”と言いたくなる「香港マフィア(来日中)×刑事(潜入し監視する任務中)」ですが、さらに潜入しているという設定上「主人×バトラー」も重ねられていてお得感倍増となっています。単に「主人×バトラー」としなかったのは甘甘ハッピーエンドではなく『何日君再来』(*1)がテーマだからでしょう。
ストーリーは「互いに真の姿は隠して接し、いけないと思いつつも魅かれる気持ちは抑えられない……」くぅ~っ!!これぞサスペンス系メロドラマ!の<基本>のバリエーションです。リブレ出版での書き下ろしノベルズということで英田さんは『エス』や『夜が蘇る』などのシリーズものとは違った作品にしたかったのではないかしら?(一部『エス』と似通ってる部分があるにしろ)
例えば演奏家がいつも同じ曲を弾いていたらレパートリーも広がらずやがて聴衆の側も飽きてくるように、作家も少しずつ作品の幅を広げていかないと飽きられてしまう危険性がある。或いは注文があってはじめて成り立つ職業作家として「私はこういう作品も書けます」と言えることは重要な気がする。
以前、北の巨人・Mさんのブログで鳩村衣杏さん、うえだ真由さんの変身(というか脱皮?)の為の試行錯誤について記事が書かれていたが、英田さんはデビュー当初から積極的にレパートリーを広げようとしていた。『いつわり~』ではそのレパートリーの中でも得意なカテゴリーを選んだようでいて実はバリエーションを増やすことに腐心されていたのかもしれない。折しも『DEADLOCK』シリーズが今月出版される『DEADSHOT』で完結なので、こちら(『いつわり~』)の続編を望む声も有るけれど「予定は無く、その後は読者の想像に任せる」(日記ブログより)と仰っている。確かに要素は色々と詰め込んでいるのでそのうちのどれかを使っての続編は可能かもしれないが、作品としては歪なものになってしまうだろう(*2)。諸々合わせて考えてみると“実験作”の色合いが濃いのかな。例によって考え過ぎ、と笑われるかもしれませんが。
何れにしろ、私としては今後も英田さんの作品は「要チェックや!」でゴザイマス。

ところでアレックス(攻)の元カレですが絶対に未練たらたらですわよ!お互いに思い切った、と自己暗示を掛けても何かの拍子に“間違い”が起こるのは必定と思われます。おそらくアレックス自身もそれを警戒してそんなことにならないように、という用心も込めて高嶺(受)に香港行きを請うたのではないかしら。
そんなの興醒めだよ!と仰る方もいらっしゃいましょうが、無意識にそのくらいの計算が働くような人物でなければ大組織の後継者として選ばれないと思うよ。これも考え過ぎ?(笑)


*1 『何日君再来』……作中でも説明されていますが何とも切なく甘い、やるせない気分になる歌です。読書中、私の脳内ではテレサ・テンがエンドレスで歌ってくれました。ご存じない方は是非一度聴いてみてください。

*2 英田さんはこうしたバランス感覚がとてもいい人だと思う。『エス』はきっちりと「完結」させて後を引かず、『夜蘇』は商業誌では終わらせたが「その後」については同人誌で書くと仰っている。


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