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『アンダーグラウンドホテル』定広美香/三和出版・SANWAコミックス(2003.6)
『アンダーグラウンドホテル~囚われの刻印~』定広美香/三和出版・SANWAコミックス(2004.7)
『アンダーグラウンドホテル~陽のあたる場所~』定広美香/三和出版・SANWAコミックス(2005.12)
 <全三巻。全てのタイトル表記の「ウ」に×が付いている。>

『DEADLOCK』シリーズ(英田サキ)の発売前、刑務所が舞台ということで男臭いハードな世界が描かれるのを期待する発言を幾つかお見掛けしました。そして、1巻の巻末で主要キャラが刑務所を出てしまい以降は舞台とならないのを惜しむ声も(作品の出来とは関係なく、です)。
そういった純粋に(?)刑務所内のハードBLが読みたい方向きの作品です。
とにかくえろシーンが多く(強○も含む)、調べてみたら1巻でほぼ39%がえろシーンでした(キスシーン及び単なる裸やシャワーシーンは除く。肌色率まではとてもじゃないが調べられず)。ちなみに2~3巻では話の展開により、えろシーンはぐっと減ります。
また暴力シーンも結構入ってますし、名も無い脇役はガンガンこの世から消されます。アメリカの刑務所ってそんなに物騒なんかい!というツッコミはもはや無力。乙女な方はご注意ください。

【あらすじ】
コロンビア大学に留学していた尾張潜(オワリ・セン)は第一級殺人罪を犯したとして禁固刑80年を言い渡される。女性教授との不倫が彼女の夫にばれ、暴力を振るわれたところを逆に銃殺してしまったためだ。
収容された刑務所(地下30mに造られた通称アンダーグラウンドホテル)は、看守の目がありながらも囚人間の“力”がものをいう世界だった。我が身を守るためにシャットコール(親分)と呼ばれるソード・フィッシュに近づくセン。一方ソードもセンの罪状を知り彼に関心を持つ。ノンケを自認するソードは同じくノンケのセンを自分専用の○にしたいというのだ。利害の一致により結ばれた二人だが、閉ざされた空間での生活を送るうち互いに“体だけ”の関係ではなくなっていく―――

定広さんの作品は、絵柄が少年マンガ的なこともあってか“美少女と見紛う”といったキャラが出て来ない。攻×受も常に覇権争いをしているかのようなせめぎ合いをしていることが多く、BLコミックの中では男っぽい青年を描く作家ではないか。
本作でも当初は破滅願望を持っていたセンが、すぐにこのハードな世界で生き抜こうと変わる。ただ守られる存在ではなく暴力には自らの腕力で戦うし罠も仕掛ける。
シャバでは大きなギャングのボスで麻薬のディーラーだったソードもタフだ。18歳のときに麻薬取締法違反及び殺人罪で200年の禁固刑を受けながら、どんな場所に追いやられようと貪欲に“楽しんで生きる”ことを諦めない。単なる○であったはずのセンと心を通わし、二人で生きて行くために現状と戦う。
一方で彼らは自問する。刑務所でなければ出会うことのなかった全く違う世界で生きてきた二人が、外の世界でも“共に在ること”が出来るのか?魅かれあうのは男だけの世界でオンナがいないせいなのではないかと。
こうしてお話は、二人にソードの“元女房”ノーマンや2巻から登場する日系の所長ムトーが絡んでのドロドロ愛憎劇有り、センの犯した殺人事件の真相(早くに明かされる)に基づく駆け引き有りで、えろの合い間に進んでいく。

尚、本作でのトンチキ風味は薄い(皆無じゃないよ!)。おそらく定広センセイの情熱の発露であるソレは長期連載の作品においては余り発揮されないように思う(少ないページでは描きたいことを詰め込み過ぎるが長期となればバランスが取れる、からでは)。
本作に限らず定広さんの作品は、今風ではないし美麗な絵柄でもない。どちらかというとクセの強い、泥臭さとバタ臭さがMIXした作風なので好き嫌いは分かれるでしょう。
たまにはチャレンジしたい、濃い目の作品を読んでみたい方にオススメします。


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